BRM919中部1000 ①  前半、新潟まで

長いブルベは難しい。

それは間違いではない、長けりゃ長い方が体力も削がれるし、疲労を回復させることが制限される。

そしてバイクも一日ごとにメンテナンスできるなら、特に駆動系をきれいにしてやれるなら巡航スピードは変わる。それらが思うようにいかない難しさ。

やはり長いブルベは難しいのである。

 

先日の近畿300河内長野でも一緒に走った山本くんと一緒に走る。

まぁ特に約束して走っているわけではないのだが、長い距離を走るのにずっと孤独に走るのも面白くないし、何よりも眠たい時間などで誰かと会話して脳に刺激を与えることは重要だ。

正直なところ見ず知らずの人といきなりずっと一緒に走り続けることはリスキーだなと思う。

 


時々(オレから見て)素性のわからない人がずっとついてきて、行動を共にされることがある。
せめて名乗ってくれ、そしてせめて一緒に協力する意思を見せてくれ。そして喋ってくれ。何時間も無言で後ろにいるのはやめてくれ。

ブルべではないが知り合いにあった話だが、ずっと後ろをついてこられ、ようやく離れたと思ったら車と接触して事故、そして意識不明。

周りからもあなたのお連れさんがこけたよ!となって、結局救急車の手配や警察の事情聴取をすることに・・・

一緒に協力して、と言うことならそういうことになっても仕方ない、と思えるし、毎回一緒に走っていれば、技量もある程度見えてくる。

そうじゃなくひたすらついてくる、協力してよ、という態度を取ったり先頭交代しようとすると、一緒に足を止めたり、間隔を開けて後ろには入らせない、という人もたまにいる。・・・ちょっと辛いな。

 

眠くならないというネタで言うと

PBPでも単独でナイトランをしていると、移動審判やちょっと斜め上な「上級者」にチェックしてこられるようだ。寝ていないかを頻繁に確認してくる。
長い距離だとまれに「居眠り運転」モードになるのだ。

知り合いは睡魔でまっすぐ走るのも困難だった時、突然横から一緒のグループだった外国人に、執拗なまでに話しかけられ、眠いので返答に苦しんでいると、とにかく頭を動かすために何でもいいから喋れ!会話が繋がらなくてもいい、日本語でもいいから返事しろ!と言われたらしい。

ちなみにオレ自身も単独でのナイトランで眠い時は、一人で延々と喋っている。喋っているということは、眠い時だということだ(笑)
グループで延々と一人で喋っているとアブナイ人なので、そういう時に知り合いと喋り続けるのは頭の活性化にもいい。山本君とは何度もナイトランを克服してきた「友」だ。そして今回も前半は一緒に協力して前へ進んでいくことになった。

そしてそういう心を開いてお互いに協力する姿勢がない人と走るのは、正直時間軸的にブルべは長すぎる。


序盤はパックになってスタートの瀬戸から飯田を目指す。治部坂峠までは延々と登り基調。徐々にばらけていく。飯田からは少しアップダウンは続くものの比較的走りやすいルートで北上し、塩尻~松本間は何度も過去に撮影などで通った懐かしいルートだ。

松本の町を抜けて豊科のセブンイレブンでレシートチェック。聖高原でナイトランになりそう。ここで補給もしっかりと摂る。

聖高原は過去にもブルべでやってきてルートロストしたり何かすんなりとはいかない。

聖湖から長野へと降りていく途中で行き過ぎてしまいロス。ここで一度離れていた山本君が合流。長野市内で晩御飯を一緒にすることに決定。

長野市内なら比較的なんでも選択できる。

ここから妙高を越えて新潟へ。なんとか日付が変わる前に突入したい。

そしてそろそろどこでどう休むかを考えたい。

そんな時にフロントタイヤがスローパンク。見てみるとチューブの不良??バルブのつけねに小さな穴。こういう小さい穴の方が確認に時間がかかるので、いっそ「バスッ!」とパンクしたほうが交換は速い。
で、交換中に遅い時間なのにご老人が徘徊?中に喋りかけられて・・・
会話が繋がらないからお互い眠くならなかった。頼む爺さん、家帰って寝てくれ・・・

 

上越のPCは道の駅に併設のコンビニ。

山本君はここで寝るようだ。オレも最初はここでもいいかなと思ったが、できれば今日は行けるところ、新潟市内を越えていきたいところだ。

いつでも寝られるように道の駅でトイレに行って歯磨きして。15分以上は滞在して再スタート。

ペースはあまり上がっていないのでさっさと寝てペースアップする方が安全だし得策ではあるが。

海岸線は思った通りの温暖な気温。そしてやや追い風基調に変わる。

明るくなる瞬間は気温も下がり辛い時間帯。何とか乗り越えたところで新潟市内のPCへ。ここで少しだけ目を閉じてうたた寝

 

ライトの話
最近のパターンで言うと夜通し走ることはPBP以外ではあまりない。

疲労対策でもあるが、何よりもライト使用時間を削減できるのが意外なメリット。

キャットアイVOLT1700を2灯で使用するが、SR600や1000kmブルべだと、全力で投光すると最後までバッテリーが持たない。

ローモードで約15時間、ハイなら約2時間。

うまく使い分けて2晩もたせる。

オーソドックスな使い方で言うと①と②

メインは右側①(対抗車に近いのと、左側だとスピードメーターなどをクロスするので影ができる)

基本はローモード(VOLT1700ならローモードでも暗いところを走るのなら時速30キロほどは問題ない)

②のライトはメインの使用用途はダウンヒル区間。特に、見通しの悪い下りでは1灯のみ点灯ということはない。2灯だ。理由は、もし途中で何かあった場合、片方が切れて真っ暗になってしまうと危険だからだ。

いくら信頼できるキャットアイの製品でも、工業製品である以上「絶対」はありえないとおもっているからだ。

下りの勾配やコーナー、スピードに応じてミドルモードかハイモードを選択する。

1000m級の峠なら、下り切るのに20分ほどかかる。ということは5つの峠がナイトランであるとVOLT1700のバッテリーは底をつく、という計算。

アップダウンの多い1000kmだとバッテリーもう1本を持っておけばなんとかなるが、それでもバッテリー使用状況を頭である程度把握しておくようにしている。

 

f:id:masahikomifune2:20201024060631j:plain

ライト1灯だとこんな感じだ。比較的明るいミディアムモード。
見えている世界以外は闇の世界

f:id:masahikomifune2:20201024060910j:plain

フォーカスモードで霧の深いところで視界確保

 

f:id:masahikomifune2:20201024061401j:plain

クルマの来ないタイミングでは、なるべく遠くまで照らしていち早く状況を把握することも大事だ


あともう一つ峠の下りで。

2灯で下るときのテクニックだが、前輪の延長線を基本は光線を向けるのだが、つづら折れの下りでは前輪の延長線に対して外に光線を振る。こうすることでコーナーイン側、進むべき方向をより明るくしてくれるので安全だ。

個人的に左右に振る「パラレルモード」前輪延長線をさらに照らす「フォーカスモード」を使い分けている。

フォーカスモードの時、さらに2つのライトで手前を照らすものと遠くを照らすものに分けてやると手前の段差をきちんと把握できるし、遠くのギャップなどをいち早く理解してやることができる。

一度ナイトランで試してもらうと、安全かつ今までよりスムーズに、少々スピードを上げても安全度合いは高いはずだ。

 

f:id:masahikomifune2:20201024061526j:plain

今回のBRM919中部は天候に恵まれた

 

f:id:masahikomifune2:20201024061640j:plain

最近のお気に入りはコーヒー牛乳
PCの間隔で食べるものや食べるタイミングは変えていく

 

f:id:masahikomifune2:20201024061836j:plain

長野市内ではカレーを食べに小休止

長丁場、温かいものを食べることを心がける

f:id:masahikomifune2:20201024061927j:plain

おお、新潟県
って「新」しか写っとらんやん!

f:id:masahikomifune2:20201024062105j:plain

上越
ここからは日本海を楽しむことになる
ナイトランだけど・・・

f:id:masahikomifune2:20201024062225j:plain

日本海~~~
が、あるはず。見えないけど

f:id:masahikomifune2:20201024062320j:plain

新潟到着
朝ごはんを食べてからこのまま少しだけウトウト