ゴールデンウィークは四国三昧 SR600剣1回目 ① きっとそれは罠 すべて罠

5月3日朝8時 SR600剣スタート。
個人的にSR600は朝8時スタートが好ましい。
遠征であれば前泊でホテルに泊まるのだが、朝6時半から朝食が出来るホテルが最近は多く、準備を済ませてから食べれば朝8時に間に合う。朝食を手抜きなくちゃんと食べられるのは、これから始まる長旅を考えればこそ。実は一番手を抜きたくないポイントだ。
これよりはやく出発を希望するのは、せいぜい終わり時間が中途半端でどうしても終わりを何かに合わせたいときぐらい。
そしてSR600の場合、40時間後が3日めに入る時間。
目安としてSR600は40時間を目標としているので、0時前なら30時間台となる。

 


40時間を目安で走る場合、朝8時あれば約11時間はナイトライドモードにならない。
グロススピード20キロオーバーで進めるとして220kmを日中に走行。そこから日が変わってすぐ位を目安に、1時ごろを目安に走り続け、Day1を300kmに。そして仮眠に入って夜明けの少し前から走れば、ライトのバッテリー使用時間はかなり抑えられる。
これにより携行する荷物から重さのかさばるバッテリーを減らすことが出来るし、ナイトライドの割合を減らすことで携行するライトの明るさも少し落とす=軽量化できる。
今回はキャットアイのVOLT800を2灯で、予備バッテリーを2本。
季節にもよるが予備1本だと最後2本で走行は厳しい可能性がある。
ちなみに、ナイトライドでのダウンヒルは基本2灯で1本はミドルかハイモードで使用している。


最悪の場合、もし1本が走行中に故障したら。
真っ暗闇の中を無灯火で、それもついさっきまで全開での明るさから消灯だといっさい何も見えない。そんな危険なダウンヒルというのは避けたい。なのでローモードで約8~10時間使用可能と言っても、ミドルも駆使しているので実際は5時間ほどだ。

今回のSR600剣は、いままでSR600チャレンジをしてきて初めての単独ライドではない。
1000kmで一緒した山本くん、そして家が近所で一緒に練習をしたりしている大学院生島野くん、の3人。
特に島野くんはSR600初チャレンジで緊張している。

徳島から最初のチェックポイントである大川原高原。国道438(国道439共有)を進んでいく、ある意味四国の香りを感じるルートだ。酷道にはなっていないが、この先はヤバいぞ、って雰囲気をなんだかぷんぷんと感じさせる素敵な始まり。そして大川原高原への登りは、急勾配と言うほどではないが、序盤からグロススピードを一気に低下させるには十分だ。

SR600を走るとき、一つの目安としてグロススピードを参考にしている。
40時間で走る場合グロス15キロ。SR600京都だと最近は3時間は最低仮眠している。
そうなると37時間600kmで17キロほど。
じっさい時間あたりグロス17キロで走っていると食事をする時間はない。今までの経験で言うと、巡航グロス20キロ、これで食事と仮眠となんだかんだで40時間を切るペースだ。序盤の体力のあるうち、20キロを越えた状態で貯金できれば、せわしない気持ちをもって走ることはない。
最初のチェックポイントとなったPC2大川原抗原は9時37分。グロスで15キロを下回っているが、こういう時は下り切ったポイントでチェックしていく。チェックポイントからの1時間で見ると、下りを含むのでペースが上がるからだ。
下り切ると県道16号。きっと昔はかなりの「険道」だったのだろうというたたずまいが、なかなか素敵だ。ただ現存の16号は、地元の人の生活のこともあるだろうがかなりきれいになっている。
そしてスーパー林道入口の方へそれて樫原の棚田へ。
勾配もなかなかやんちゃな感じで、四国のSR600「らしさ」すら感じる。
そして頂上で眼下にちらつく棚田が目に入り下っていったが、実はチェックポイントは頂上付近だった・・・再び四国らしい登りの洗礼・・・

そして高丸山のチェックポイント後の下り、曲がるポイントを見落として行き過ぎる。このあたり、あとから振り返ってみると中盤に続く「罠」の伏線だったのかもしれない。まぁオレが「罠」だと思っているだけなのかもしれないが。

ここからは実は個人的に非常に興味を惹かれていた国道193号。
439号や425号にもけっして劣らない「酷道」だと思っている。霧越峠は国道193号の中でも最凶区間酷道193号の中でも最大級の悪烈区間だ。SR600剣で通れることはある意味光栄だ。
3人で話しながら走っていたが、ごくまれに車がやってくる。他府県ナンバーなのでナビの誘導なのか、ここがお目当てなのかはわからない。しかし車同士の離合不可能な幅員、自転車と言えどヒヤリとする。これぞゴールデンウィークの弊害か。

ブラインドコーナーの多いダウンヒルを終えて整備された193号を進むと、走り慣れた国道55号へ。ここで久しぶりの補給。コンビニで食事にする。
ここはまた違う意味でゴールデンウィークの弊害。海に遊びに来ている人たちがてんこ盛りだった。

室戸岬から展望台への登り、まさか知り合いに会うというハプニング。そして夕陽が素晴らしい室戸岬でほっこりとした気分になりつつ先を急ぐ。
最初にも書いたが、極力ナイトライドの時間は削りたい。
それは安全確保のため、そしてライトのバッテリーセーブのために、だ。

19時半、奈半利のコンビニで軽食。晩御飯は一応高知でと決めている。ただ時間軸をベースにしないと距離ベースで決めてしまうとペースダウンした際のダメージが大きすぎる。サンドイッチとエクレアそしてコーヒー牛乳で少しだけエネルギー補給。こういう止まっている時に3人で走行計画やここまでの経過を反省したりする。

そして南国市に入ってから遅い晩御飯に。ここで暖かいものを食べるが、次に店に入って食事が出来るのはいつだろうか。
さすがに島野くんは若い。頼んでいる飯の量が違う。目に入るだけでクラクラとしそうなほどの量。若いのはいいねぇ~と思っていたら食欲が落ちている?のか完食できず。おいおい大丈夫か??

高知駅でフォトチェックを終えて本山へと向かう前にコンビニで補給。
今から30年以上前、合宿で何度か本山へと走っていて、赤良木峠も登っていたようだ。走っていてもなんだかもっと細い道だったような記憶しかないが、実際走ってみると割と広い。
頂上のトンネルを越えると最高にきれいな星空。しばらく止まって星空を鑑賞。
下っていると土佐柴刈りの里へのルートがわかりづらく一瞬行き過ぎる。
もう真夜中。疲労もMaxだがここからのルートの「罠」感が強い。
何度かミスコースをしつつ今日の目的地は道の駅さめうら。ここで少し仮眠タイム。
1000kmでも使ったエマージェンシー寝袋を広げてしばしの休息タイムだ。

 

8時スタート

SR600で単独走でないのは、今回初めて

 

まだ涼しい時間、しかし最初の登りで体はヒートアップ!

 

大川原高原

樫原の 棚田

しかし!フォトチェックはここじゃなくて手前だった。再び上る。

フォトチェックへ

 

四国らしい姿がどんどん姿を現す。

 

国道55号、海陽町に出て遅い昼ごはん??
遅すぎてオレさまご立腹!

 

今回もドリンクはピンクイオン・スイート

距離と補給回数からすると、14本あれば不足しないだろう、と。

 

室戸岬。スポークを足にひっかけて自転車を立てて写真撮影

 

夕焼けがきれい見入っていたいが1分でもたくさん明るいうちに走りたい。

 

太陽を追いかける

 

食べながらみんなとコミュニケーション

 

温かい豚汁、サイコーだな

島野くん、食事が来るまでの間、爆睡モードに

高知市内へ
ここからがある意味SR600剣の始まりだと言っても過言ではないだろう。

真夜中に来るのは難易度が高かった。そしてなぜか2時過ぎていて人の乗った、起きている人がいる車がこの横に。ちょっと気持ち悪い・・・(ここは自分たちのことは棚上げ)
この後早明浦迄、何度か道に迷う。これは絶対罠だ。

 

今回もエマージェンシー寝袋で爆睡モードへ