BRM128近畿600松阪 爆風海岸線!太平洋岸自転車道 紀伊半島ver.

毎年毎回言っているんだけど
年はじめのブルべ、特に早い時期の600kmブルべは、難易度高すぎてコース難易度低くてちょうどいいぐらいの高難易度。
日本神話にも書かれているぐらいなのでベテランランドヌールはみんな知っているんだけど(ごめん、伝説だけど書かれてはいないみたい)今回の600kmブルべ
BRM128近畿600松阪、爆風海岸線!太平洋岸自転車道 紀伊半島ver.
このタイトルからは、どこにも難易度高そうな雰囲気が感じられない。特にブルベ3年生ぐらいだったら
海岸線で登りも少なそう。道も簡単そうだ。
って感じだったに違いない。
確かにこのタイトルからは難しさを感じない。
しいていえば

漢字が多い!
ひらがなないやんけ!
ってところが難しそう。

中級レベル、ブルべ5年生ぐらいになると
う!これは向かい風メインのやつだな・・・と

そして10年ぐらいのベテランになると
うわ!このルートはひたすらすき家しかないから夜中に困るかも!
ってそこかい!!

というわけで、日本列島を襲った大寒波は、難易度を10倍にしてくれました。

 


PBPイヤーなので参加を考えているツワモノどもが勢ぞろい。
だから槍が降っても刺さっても、そう簡単には誰もリタイヤしない。そんなブルべ初心者のお手本となるべく、セルフマネージメントの高い格好いいベテランランドヌールを気取った集団は、序盤のパールロードの未だかつてブルべで見たことがないほどのアイスバーンにさすがに一斉に
キィ~~~!ざんす!
紀伊半島ブルベだけに・・・
あ、キィ~~~!って参加者の心の声が聞こえただけです・・・
ちなみにみんな歩行中に滑ってこけるというほどのコースコンディション。
でもオレのほうは想定外だったものの、滑る箇所は前日自走でも路面凍結区間を通ってきたので・・・
コツは
滑る前に通過する!
オレのようにSR13年連続ぐらいになると、そんな感じで誰もアイスバーンでは滑りません。
ここまで読んで察しの通り、文章が滑り気味ですが・・・

少しだけ振り返ると

朝6時に松阪駅スタート。それに備えて5時に仲間たちとすき家で朝食。
ブリーフィング後スタート。スタートから路面の感触が明らかに路面凍結。
2km弱で主要道の走行車線が凍結していて、信号待ちで落車した人が。
国道42号は寒いものの凍結なし。夜明けのタイミングの気温が血液の温度をさらに低下させて末端のしびれを誘う。

そしてパールロード
入口の橋が凍結で交互通行。登りで既に凍結していて、滑るやん!気をつけろ!とお互いに声を掛け合う。
そしてさらに1㎞、もう声をかけることもできないほどツルツル。下手に喋ると舌を噛んでしまう。自転車は100%無理、いや90%か。オレは割と滑りながらも乗っていたので・・・で、登りでは徒歩。後ろを見ると後続の多くは徒歩で尻もち。

チェックポイントで凍結に対して主催者救済が適応されることに。

で、ここからは近畿ブルべで一緒することのある野村くんとランデブー。

今回はフロントフォークにバッグ2個装備。
寝袋、ブランケット、枕、8000mAHモバイルバッテリー3個、キャトアイVOLT800予備バッテリー2個。GO PRO予備バッテリー2個、USBケーブルトータル5本、充電器、着替えインナーウェア、などなど。
思っていた以上に重い。そんなオレにペースを合わせてもらい先へと進む。
割と順調にいき、賀田駅は明るいうちに通過し、晩御飯は熊野のすき家
ホントは新宮まで行きたかったが、低温、向かい風、荷物の3重苦でヘレンケラーもビックリ。予定より1時間半程度遅い。
でもこれは結果的には良かったのかもしれない。

 

0時ごろにすさみに着いて適当に寝ようと思っていた。が、0時だと串本あたり、すさみだと2時ぐらい。これはきつい。というわけで太地町の道の駅のトイレの前が屋内スペースになっていて、ベンチがあると野村くん情報。彼はオレよりも紀伊半島スペシャリスト。オレもたいがい詳しいつもりなんだが。
話は前後するが、実は気になる野宿できそうなスポットは、走行中にチェックしながら走っていた。
よく利用している、ステーションホテル、バスストップホテル、ロードステーションホテル、パークホテル・・・
夜中にチェックイン?できるのか、などなど。
今回のように日中最高7℃以下、夜は0℃とかになると、さすがにチェックインしたい。
ちなみにすさみはすべてのホテル??はチェックイン不可。って考えると太地町はコース中唯一のチェックイン可能冬対応ホテルだったと言える。

なんだかんだでトータル4時間。23時過ぎには到着していて、3時半ごろまで滞在。
途中何人かのランドヌールも利用していた。皆さんさすがだ・・・

2日目のスタートは、初日ちょっとくたびれ気味で後ろ固定気味だった野村くんが先頭でペースを上げる上げる。思わず
このペースだったら残り250km8時間やんけ!
と思ったら、30分先頭牽いて何事もなかったかのように背後へロックオン・・・
250km14時間に戻ったやんけ!

潮岬では星のきれいさにもう少し滞在したかったが、あまり滞在していると寒さとフィニッシュ時間が遅れてしまうのでスタート。
串本から和歌山までは、ひたすら冷たい向かい風。人体実験のような印象だ。
体の芯まで冷えているからか平坦でもスピードが上がらず、田辺では中学生ぐらいの普段着でロードに乗る小僧にずっとついてこられ(靴もスニーカー)最後は登りで置いて行かれた。もしかしてこの中学生、将来の新城幸也??

日中はもう少し気温が上がるかと思ったが、太陽が出るものの気温は7℃ぐらい、太陽が陰ると5℃ぐらい。やはり太陽は偉大。
本当なら1月の紀伊半島は。他のどの地域よりも対応の影響で難易度が低いはずなのに・・・

国道42号の和歌山までの距離とフィニッシュの加太の距離は20km程度しか変わらないはずなのに、残り走行距離はさらに長い。
国道より西側の沿岸部を、海岸線をトレースしながら進んでいく。
序盤の徒歩、低温、向かい風・・・体感的には距離2倍相当だ。
最初は33時間ぐらいのフィニッシュがいいなぁと思っていたが予定よりも遅れ気味。残り100kmほどで目標を36時間以内に変更。さすがに登りはスピードを上げられないし、そして何よりももうひとつ。
多分帰りは途中まで自走なのでベースレイヤーを汗で濡らしたくない。汗をかかないけれど36時間以内のフィニッシュ。この微妙に相反するバランスが・・・
例えるなら、某学生服のCMみたく
丸洗いOK、防水加工!
中学の時に、おいおい、丸洗いできるのに防水って洗えるんか??と。そのネタだけで中学まで友だちと15分通学が暇じゃなかったな・・・

寝ている間に抜かれた若者に追いつき、最後は少し喋りながらフィニッシュ。
35時間54分。何とか目標通り。
そして残り100kmを切って力尽きた野村くんも30分ほど遅れてフィニッシュ。
途中目の前の交通事故が尋常じゃなく、立往生を食らったと。

ひとまずこれで今年に入って200/300/600と完走。あと400完走でSR。それはパリ~ブレスト~パリの出場権クリア。
2月はバタバタしてブルべ走れないので3月もしくは4月かなぁ。

松坂まで自走!!
って、レベル高すぎぃ~~!


これを下れば亀山!
って辿り着けるのか??

朝6時スタート
夜明けのタイミングで気温はさらに低下し、指先の感覚は消えていく


温かいイメージのパールロード
日陰は凍結。道路の角度のついた上側から、溶けたところがツルツルに。
最終的に主催者救済で時間が延長されたみたい。

伊勢の景色じゃないし・・・

寒いけど、青空は暖かく感じる


わかりやすいのかわかりにくいのか、な交差点。


ツールド熊野では何度も近くを走った太地町の梶取埼灯台


道の駅で少し寝る。って結局3時間以上(笑)


潮岬のタワー


すさみへと向かっている海岸で夜が明ける


雲が低い


白浜まで来ると、なんだか帰ってきたような感覚に。


白崎海洋公園の道の駅でお昼ごはん

白崎海洋公園で写真

最後のフォトコントロール

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