SR600のあとそのまま紀伊半島一周へ 

時々疲れすぎて
「ちゃんと朝起きれるのだろうか」
と思うときがある。それはきっとみんな同じ気持ちだろう。
それも大事な時ほど不安になる。

SR600紀伊山地は悪烈な天候ながらなんとか予定よりも遅れはしたが完走。
過去の完走履歴を見ていると、38時間ぐらいだと予想していたのでかなり睡眠時間や翌日の準備時間を削る結果になってしまったが、完全に足止めを食らわなかった、というか止まらずに進み続けたおかげで、ちゃんとホテルにチェックインし乾いた布団の中に身体をうずめることができた。

 


なんだかんだとちゃんと朝は起きることが出来てホッとする。
今日からBRM703近畿600泉佐野紀伊半島一周ブルべだ。
過去に何度か紀伊半島を一周しているし、現役の頃からも和歌山を走っているので細かなところはチェックしたが難しいところなどは基本ない。今回はどこで仮眠するのかしないのかという「ピリオドポイント」を設けていないので、この辺りは今日のコンディションを見ながらになるだろう。

そして今回、途中でダムカードも何枚かゲットできればという気持ちだ。
最初は和歌山県の広川ダムへと足を向ける。が、ここでいきなり??波乱のスターだった。


疲労があるわりにはまずまずのペースで序盤を終えて広川ダムへのヒルクライム
たいして標高差がないのがありがたいが、それでも前日の疲労は隠せない。
到着して早速ダムカードゲット!と思いきや

新型コロナウィルス感染防止の観点から配布中止中・・・
Σ(゚д゚lll)ガーン
それもどうやら和歌山県内全域だそうだ。
仕方なくルートに復帰。しかしなんだかこれで一気に疲れた。まだ500km以上あるのに。


昨日までの天気とは打って変わり、今日は好天。
というか暑すぎる。
ある程度高温多湿も予想していた装備で消耗度合いは抑えているが、それでもやはり多湿と言うものは体には堪える。
去年までスポンサーしてもらっていたシーブリーズさんのデオウォーターのミニボトルを携行し、時々体にかける。そしてシーズブリーズのボディシートで身体を拭いてやる。
あとは保冷ボトルで飲み物が熱くならないようにしてやるなどだ。


白浜を越えると明らかに黒潮の影響か暑さが変わる。唯一いいのは、追い風基調に変わったことか。
串本を過ぎて、久しぶりのシークレットコントロール
ブルベの場合、決められた道を走ると言うのが大前提で、ショートカットは基本ないのだが、実はないとも言えない。そのためコントール以外でのコントロール、前もって知らされていないのでどこであるのかわからないシークレットが設定されていることがある。
PBPでも突然ルート上にシークレットが設けられていたし、他の地域のブルべで
「これ、思い切りショートカットできるやん」
と思っていたら、やはりルート上にスタッフが待機してシークレットコントロールが行われていた。
個人的にはトンネルが嫌いなので、ホントはトンネルを迂回できる旧道や峠を走りたいのだが、万が一にも
「トンネルの中でシークレットコントロールがあったら」
と思うともちろんできない。まぁトンネルで待機する方も辛いからなさそうだが。


道の駅まんぼうではスタッフ待機のコントロール
以前だと串本などでも有人コントロールだったので、そういうところでの短い時間でもコミュニケーションがあるのがブルべの楽しみでもあると思っているので、個人的にはこの新型コロナウィルス対策下におけるブルべが、どうも好きにはなれない。
なんだか見た目から?コミュニケーション障害と思われているようだが(100%ハズレとも思わないが)やっぱり人と人のつながりは基本持ち続けない派ではある。


美味しいお弁当を食べてスタートするも、南勢で睡魔。無理やりに走ってもペースは上がらないし、最近面白いと思うのは、どこかで完全に寝たほうがスピードも大きく変わらない。
PBPのような「戦うブルベ」は命をすり減らしても、と思うこともあるが、紀伊半島では命をすり減らすほどの大義は存在しない。
ローソンに立ち寄った時
「決めた!ここで寝る」
ローソンの横の方まで立派な屋根が続いていたので、最悪雨が降っても濡れることはない。
最近お気に入りのNEMOの枕を膨らまして頭の下に置いた途端に爆睡モード。どうやら3時間ほど寝ていたようだ。


あとこの時間帯に寝ることで、ライトのバッテリーを大幅にセーブできる。
夏時間はまだそれほどだが、これが春や秋になるとナイトランを2時間セーブするだけでライトのバッテリーをかなり節約もしくは持ち運ぶモバイルバッテリーやライトの予備バッテリーのことを心配しなくていい。

朝方に何人かをパスするが、かなり睡魔で苦しんでいる参加者発見。
自分もこういうシチュエーションで走るときは、やはり疲労で睡魔と戦う、疲労と戦うのは厳しい。
パスするときに声をかけて少しでも意識に声を届ける。これだけでも違う。
とにかく脳を動かすとうのが大事だ。

鳥羽、そして伊勢を過ぎると気持ちは高見トンネルへ。
標高も勾配も大したことのない登りなのに、なぜか一筋縄ではいかない。まるでそこには魔物がいるのだろうか。個人的には標高低いくせに登りきつすぎるぜランキングでは日本屈指だと思っている。

暑さも増す中、勾配を徐々に上げていきトンネル手前の友人チェックポイントへ。
水を補給しトンネルをパスし、伊勢の国から吉野の国へと移動。吉野に入ると補給が足りていないからか少しスピードダウン。五條のコンビニで補給をしてリチャージ。ここからは熱風向かい風の中ひたすらがまんだ。
岩出から泉佐野への最後の峠、雄ノ山峠を駆け上がる。
33時間55分で無事にフィニッシュ。なんとか疲労困憊ながらも34時間以内で走り切れた。最後頑張ったのは34時間以内だといいなぁと思ったからなんだが。


そう言えば今回はエディメルクス・ストラーダを使用。
実は600kmブルべに初投入だ。
昨年はトラブルのため急きょ試乗車のストラーダでSR600西日本を走ったが、ちゃんと準備して600kmを走るのが初めてだったので興味深かった。
ラバレド68に比べるとカーボンフレームに対してスチールフレーム(カーボンフォーク)と言うことで軽快なキレはないが、それでも後半まで体がバラバラになっていくような衝撃が来ないのは重くともスチールと言う素材の持ち味が活かされていると言えるだろう。
ラバレド68などはある程度ロングライドを軽快に走るためにセッティングを行っているから当然ではあるけど、ストラーダは素材の持ち味で十分だと言える。
チェンステイの補強がないことで、チュービング自体は少し硬いセットなのだと思うのだが、こういう仕様で乗り味が変わってくれている。
個人的にはカーボンフォークとの異素材組み合わせはあまり好きではないが、逆に衝撃の伝わり方はワンテンポ遅れているようにも思え、そこまでネガティブな印象はない。

残りのブルべもあと何に出るのか未定だが、残りはストラーダでもいいなぁと思うほど。まだ全走行距離が5,000kmに達していないので、こいつもしっかりと走り込んでやろうかなと思っている。

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朝が早くてホテルの朝食付きに出来なかったのが残念。仕方ないので吉野家で朝定食。

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朝7時スタート

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朝のうちはまだ霧雨のような感じで

これが結構昼の高温への前振りだったか、かなり堪えた。

基本暑がりなので半袖で薄着で良かったが、中には長袖長パンのレインジャケットの人も。これはかなり体力を消耗したはず。

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せっかく往復15kmもルートをそれたのに・・・

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個人的にはR425の起点と言うだけで痺れてしまう。

以前この海側の公園で仮眠してR425を攻略しに行ったなぁ~~~


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最近ドはまりのコーヒー牛乳
少しぐらい背が伸びるかな??

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道の駅すさみでかなり遅いランチ

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おお、わがトンネルよ!!

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弁当おいしゅうございました

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南勢で寝る
最近どこででも寝られるなぁ

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鳥羽駅
なんとなく気持ち的にはようやく折り返し(笑)

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あの橋を過ぎたところが有人チェック。

しかしここまでダラダラとよく登った。

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あまりの暑さに最後のチェックポイントはアイスクリーム!

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さ、あの山を越えると泉佐野

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無事完走しメダルをゲット!!