わたしはシンデレラ。
きっと見た目でみんな気づいているだろうが。
その日のうちにゴールし、雨が降る前にゴールし、何事もなかったかのようにホテルのベッドで夢の中へと戻っていくブルべ。今回の作戦はシンデレラ作戦。
雨雲がスタートゴール地点の近江八幡を支配する前にゴールしよう。
そんなエクストリームなブルべ、BRM515近畿400。朝の8時にスタートした。
ちなみになぜ8時スタートかと言うと。
これからの長距離、基本寝ずに走ることが多いので前日はしっかりと寝ることを心がけている。
今回も駅近くのホテルを利用したが、朝6時半から朝食なので朝食を済ませてからスタートできる。そりゃ400kmも走るんだから朝食はしっかりと摂りたい。
雨は予報にもよるが、多分日付が変わるころから降り出しそう。そうなると16時間。
今回のブルべは400kmではなく更に16km長い。最終チェックポイントは12km越えたところ。せめてここで16時間以内には辿り着きたい。
きっと(自称)シンデレラボーイのオレならできるはずだ!
早く帰ってこないと、オレの自慢のバイクも突然カボチャに変わるかもしれない。
ああ、そうだ。先に書いておく。
こんなにテンション上がって走り出したが、50kmほど行った関ヶ原で雨は降りだして路面はウェット、ウェアも濡れた・・・orz
もうテンションダダ下がり⤵
シンデレラの魔法は走り出して2時間もせぬうちに溶けた。
ああ、他の仲間の嫌がらせ、まさにシンデレラじゃないか!!
が池田のトンネルを抜けると再びドライ。やはり関ヶ原には魔物が住んでいる。
怨霊か?悪霊か?
いや、ただ特殊な地形のなぜる技なのだが。
ちなみに400kmブルべ、オレは一気に行くからそうでもないが、一般的に考えると600kmよりも難しいと思ってる。
連続で起きて高いパフォーマンスを維持できる時間は決まっている。
一般的な人なら24時間前後だろうが、そうなると睡魔と戦い仮眠することになるだろう。
しかし調子に乗ってしっかりと寝ると制限時間内に間に合わない。
これが600kmなら、最後に頑張れば帳尻が合う可能性が高い。
400は
- 軽装で一気にゴールまで突き進む、天候の対応で最小限の装備でやり過ごし平均時速を上げてやる
これが重要なのではないかと思っている。
着替えもないよりあったほうがいいのだろうが、400に関しては濡れたら濡れたでそのまま進む。
スタートからひたすらグロス25を意識して走る。
今回のルートは、難易度的に言うとそれほど高くない。
気になるのは
- 池田~美濃までの渋滞
- ナイトランの暗さ
- 風向き
なにが難易度を下げているかというと、単純に信号が少ない。西ウレ峠は標高1,100mを越えるが勾配もさほどなく、特に高山側からはそれほど登らない。
多分見た目以上にはいろいろと計算しやすい。岐阜界隈の信号と渋滞状況だけしか危惧するポイントはない。
岐阜を無事に抜けて少しずつ平均時速を回復させていく。西ウレ峠を登り切った時には貯金は「かなり失うものの下りで再び回復。高山駅には15時45分到着と15分貯金。
が、最初にも書いたように今回は12kmは更に走らなければいけない。そうなると更に貯金が必要。
復路の西ウレ峠は緩いので少し意識してスピードを上げていく。600mから1,100mへ。そうすれば岐阜までは800m以上下るのでかなり回復するはずだ。
幸いに交通量も少なめだし信号が少ないことで復路も順調にグロスアップ。だいたい26キロを越える付近に。
ただやみくもにペースを上げても体力を消耗し休憩時間を必要とする。
疲れないペースで、その中で一番速いスピードを維持していく。
今回PCはすべて写真撮影。そのため補給は各々に任せられるのだが、そうなれば経験なども生きてくる。
今回は郡上八幡、高山、そして岐阜の3か所。とにかく止まる時間を減らるのが大事。スピードを上げるのがどれだけ困難か。しかし休憩時間を減らすのはそれほど苦労しない。もし5回止まって1回あたり20分止まる、もしそれを15分にするだけでも25分も作り出すことができる。
低気圧の岐阜~滋賀間は東風になることが多い。
後半は追い風基調の中でゴールレシートの安土へはその日じゅうの23時54分で到着。
とりあえず無事にゴール・・・いや
実は美濃で突然猫がホイールに突っ込んできて、そのままバランスを失い脚はペダルから離れて横の田んぼめがけて
落ちるところで力ずくで何とか落車を免れた。
機材も損傷なく(多分)、が
右ひざを何にぶつけたのかバッサリと切った。
しかしどうしようもないのでそのまま継続。走っているうちに傷はくっついていた。
さてこれで今年もSR達成。12年連続だ。
今は特にSRを達成することに正直難しいとは感じないが、そのうち年齢的にも苦しむ時が来るのかもしれない。
シンデレラボーイと言いつつもオレも52才だからなぁ。
朝から暑い、そして少し蒸し蒸しとしたなか、スタート
関ヶ原の方に目をやると、雨雲がうごめいている
岐阜城を見ながら進んでいく
青空に変わった西ウレ峠
徐々に標高を上げていく
西ウレ峠頂上
また2時間ほどでここに戻ってくる
高山駅のフォトチェックは15時45分で折り返し
今回は後半国道を避けた素敵なルート
ナイトランでは真っ暗だったが
残り100km!
まさか突然猫がホイールに
やはりLEDライトはケモノには見えていないのだろうか