BRM112近畿600和歌山 目標36時間 計画通りに進めるのもブルべの魅力か

パリ~ブレスト~パリ(以下PBP)に行きたければ、SRをクリアしなければいけない。

今年もっとも優先するのはPBPだ。
先日は300kmを完走。残るは200/300/600
スケジュールを見ていると600kmだけがなぜかセッティングできない。
本当だったら東海シクロクロス愛知牧場連戦の予定だったが、このタイミングで600kmが和歌山で開催される。仕方がない今年はまずはPBPだ。

 

BRM112近畿600和歌山は和歌山のマリーナシティをスタートし紀の川を登って行って高見トンネルを超えて伊勢へ。鳥羽から五ケ所湾、そこから紀伊半島をトレースしていくコースだ。
今回の目標は・・・ずばり36時間。
と言うのも415㎞の那智勝浦にホテルを予約している。
チェックインは0時までと聞いているので23時半には那智勝浦に入りたい。
そして朝食無料サービス7時からとのことなので、これはぜひ利用してからスタートしたい。
8時に再スタートをしたとして16時半にゴールでトータル36時間。
まずは那智勝浦のホテルまでがミッション1だ。

 ミッション1

朝4時半にスタート。せっかく勝手にご贔屓にしている東横インさんの計らいでシングル予約だったのにベッド×2なゴージャスな部屋を用意してくれた。
が、3時にはチェックアウト・・・昔からいいホテル・いい部屋は滞在時間が短いと相場が決まっている。そう言えばデンマークで部屋の蛇口に「毒、飲むな」って張り紙のあったむっちゃ狭い部屋に、しこたま長い時間滞在した記憶・・・まぁそんなもんだ。

4時半に一斉スタート。約50人ほど。
スタートからまずまずのパックが形成、約10人強。このメンバーで五條のPCまで走行。
風は向かい風だし夜明けには時間があるしで、独走にするメリットを感じない。
五條のPCではこの先100㎞補給がない(中間地点にスタッフ待機の友人チェックポイントはあるが補給食があるというわけではない)
パン、チョコバー、エリートの保温ボトルでしばらくは暖かいものを楽しめるのでホッとレモンティーを入れる。

多分先頭?を走る参加者に高見トンネルへの登りで追いつく。
装備からするとタイム狙いだろうか。もしくは勝三屋にドロップバッグをしているか。いずれにしても協力できそうならプラスに働くが・・・

高見トンネルはグロスアベレージはほぼ25キロ。ここから鳥羽までは下り基調(よく下り基調と言って少し上っていると「下り基調って言ったでしょ~」と言う人がいるが、あくまでも「基調」であると強調しておく)
先頭を牽いていると交代してくる感じではないし後ろであわせてくる感じでもなさそう。
20㎞ほど牽いて交代サインして変わってもらうが、交代したらオレより速いやんけ!
まぁいいや。20㎞牽いたんだし20㎞牽いてもらおう。登りはきつそうだったが600㎞という長い距離を見たときに無理してペース維持、助けなくても大丈夫だろう。
伊勢のあたりから少し雨が降り出す。ビショビショになるほどではない。
気温はやや高め、雨は天気予報も外れる予想外だが気温は予想通り。
今回は比較的薄着。厚着で汗をかくほうがスピードを低下させてしまう。
高見トンネルからの下りはグローブの厚みも薄めのものにしたので少し感覚が鈍かったが、それも伊勢を前に問題なし。


去年からラファの「ブルべ フライウェイト ジャケット」が大いに役立った。
ブルベをしていてラファの製品の中でも「エクスプローラー カーゴウィンター タイツ」と並んでマストアイテムとなっている。
多少の雨でも対応できるし、何よりもたたむとスマホ程度の大きさになってくれるので場所をとらない。そしてエクスプローラー カーゴウィンター タイツの背中についているポケットにちょうど収まるのでウェアのポケットを使用しない。それはすなわちポケットを他のものに使える。ということは、バッグなど収納するための持たなくていいので、より軽量化=速く走ることができるということだ。


鳥羽のコンビニではここからまた長めのインターバルで次のPCへと向かう。
予定よりも30分は早く着けたので軽めの昼食、ホットコーヒーとビスケットで休憩。
先に行ってもらい、ここから自分のリズムで走る。

雨は激しくはない。タイツも軽く防水加工されているので水をはじいて肌には浸透していない。

 

南伊勢まで来ると路面は基本ドライに。逆に風が気になる。
心拍をあげないよう、大きなメリハリがつかないようにリズミカルにペダルを回す。
早く那智勝浦に辿り着いて朝6時半まで寝る。それだけが今日のモチベーションだ。

何度か先行していた彼には追いつくが、こちらは基本ゴールを見て走っていないので迷惑をかけてしまいかねない。なるべく合流して一緒に走らないようにする。

勝三屋の有人チェック、予定よりも早いので30分ほど談笑。弁当余っていたら買うからちょうだいよ!と言うことで弁当をいただいたが、どうやらスタッフの計算ミスであとで弁当があたらなった人がいたらしい・・・(オレのが原因ではないらしいが・・・たぶん)

18時20分ごろに勝三屋、出発は18時45分ぐらいだったか。ナイトランでのR311はなかなかスリリング。
山の中ではないのに真っ暗。山ほどは獣などはいないだろう。が可能性がゼロではない。見通しの悪いところではベルを鳴らしたり声を出したり。R42に出てくるとホッとする。
新宮の町を通過すると那智の滝でフォトコントロールはあるものの到着予想時間が読めてきた。と同時に足も軽やかに。
頂上で再び先行に追いつくも下りきってこちらは勝浦の町へ。

寝る前に少し食べるものを購入してホテルへチェックイン。
着ているものをすべて部屋に干し、朝にバタバタしないようほぼすべての準備は晩のうちに。そしてさっさと風呂へ。
23時半ごろには就寝

 

ミッション2
朝は6時半まで爆睡だった。なんだか普段よりもたくさん寝たようだ。
7時15分にチェックアウトの準備をしてそのまま朝食へ。
落ち着いた気持ちで再スタート。
参考タイムとして那智の滝での通過時間は8時半頃だとタイムアウトペース(通過チェックなのでタイムアウト設定はない。このあたり主催者の一人でも多くの人に完走してもらおうという心意気を感じられた)串本までは目のギヤでスピニング。どんどん寝ている間に先行された人たちをパスしていく。
昨日も意識的にケイデンスは高めになるようギヤをかけずに走っていた。このことがそれほど脚が重く感じられなかった理由だろうか。

串本のコンビニも通過チェック。
ゆとりはあるというものの、多くの参加者がほっこりとしている。
う~~ん、ここから多分爆風地獄になるはずだし、日曜日の和歌山へと向かう道路は渋滞の可能性もあるので他人事ながら大丈夫か?と思いつつも先を急ぐ。

田辺までのアップダウン、太陽が海に反射して眩しく、そして気持ちいい。
重ね着をしているウェアのジッパーを少し広げて熱がこもらないようにする。
御坊の町ではもう少しでチェックポイントだがコンビニで食事をする気にならない。
さて、何にしようとかと思っていたところに食堂があったのでごはん、豚汁、卵焼き。それに納豆と生卵。消化もいい(気がする)し何よりも今作られた暖かいものっていうのが力を絞り出してくれる。
チェックポイントではコーヒーとエクレア。完全に食後のデザートだ。

残り50㎞、爆向かい風劇場クライマックスだ。ここまでも十分爆風だったが。
ここまでも場所によっては時速20キロほど。R42を走っているとへこたれそうになる区間もあるが、少しそれていくルートでは海がきれいで辛さを紛らわせてくれる。
そしてフィニッシュ地点のコンビニには35時間59分にゴール。
おいおい、どんだけ予定通りなんだよ(笑)
自分で思わずレシートを見て笑ってしまった。

 

これでSR取得まで200㎞と400㎞。

これは来月中旬のオダックス近畿主催の「とさにっき」3日間でクリア予定だ。

これでPBPがより近づいてきた。

 

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この部屋の滞在時間、すっげぇ短いんですけどw

 

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 朝4時半スタートに向けて受け付け開始

って、誰が誰だかまったくわからん(笑)

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ラファのカーゴビブの利点はサイドのポケット

補給食もだし、補給食の袋(ごみ)を背中に入れなくていいのが嬉しい。

タイツの場合、左がジップ付きポケットで右がネットポケット。

個人的には両方ともネットポケットでもいいんじゃない?と思うが。

左には小銭入れを入れて自動販売機などですぐ購入できるようにしている。

ドイターのトップチューブのバッグにはモバイルバッテリー。

走りながらでもポラールV650の充電が可能だ。

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鳥羽のチェックポイント、予定よりも早く到着し、ホットコーヒーとビスケット

ん?この組み合わせ、仕事中と一緒やんwww

 

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勝三屋の友人チェックに到着

6時20分ごろなのに真っ暗

 

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そして向かうは那智勝浦!!
(気分は全然ゴールを目指してない・・・)

 

 

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22時05分、フォトコントロール那智の滝に到着。

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部屋に到着したら明日の準備。
ん?床にビールがある??
7時間寝るので見逃してください(^_-)-☆

 

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夜食
寝る前なので内臓に負担はかけたくない。

少々の炭水化物、そして温かいものを食べるのが回復の基本(だと思う)
ヨーグルトは、個人的趣味です。栄養学的にはわかりません。が、ストレス的にはありだと思います。

 

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2日めの朝

走り出してすぐ。

オーバーナイトで走り続けると、この瞬間までは地獄だ。

その間を暖かい部屋でぐっすりと寝ていたので「生」を感じる、何か生還してきた感がなかった。

 

 

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 串本を前に橋杭岩

 

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走っていて気になったのは、「和歌山まで何㎞」ではなく「浜松から何㎞」

なんで浜松??和歌山までの距離が知りたいんですけど・・・

浜松から405㎞

すみません、まったく何の役にもたたないよ今のオレには・・・

 

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35時間59分でゴール