四国一周 2周目 ステージ5 四万十~徳島 国道439号編 ④見ノ越(剣山)~徳島ゴール

いやぁ~マジで焦った。
コリトリってどこにあったんだ!
って頭に一杯クエスチョンが広がっていた矢先、左コーナーイン側にお尻をこちらに向けたカモシカが立っていた。
真正面であれば相手が先に動いてくれる可能性もあるし、行動もなんとなく読める。しかし同じ方向に向いているカモシカの横を通るのは初めて、どう出るのか読めない。これは怖い。正直クマと真正面からご対面の次に怖かった。あと目の前でマムシがこちらを向いてい隠しているときの次?あとはサルに囲まれたとき、そして犬に500mぐらい追いかけられた時と・・・
むっちゃ怖い思いいっぱいしてるやんけオレ!!
で、とっさに大声を出す。ほとんど雄叫び
相手もそれにビビったか動き出す。前向いて走り出した。オレは減速したのでほぼ同じスピードで追走しているみたいになる。これなら相手の動きが読めるので恐怖心は激減だ。逆にカモシカをまじまじと見て
こいつ、やっぱ牛だよな
雄叫び、モォ~~~ッ!!にすればよかった・・・
そんなことを思いつつ下界へ。
京柱峠ダウンヒルよりは整備されていて道も広いから恐怖心は少ない。そもそも夜中の京柱峠に慣れてくると、次は夜中の国道193号線霧越峠とかいかないとって思っている自分が一番怖い。

 

下り切った時、SR600剣でも睡魔マックスでしんどかったのだが、その景色を見ると思いだしてきて、ヤッパリ睡魔マックス。
ゆっくりとなら睡魔を抑え込みながら走れる。もう少し粘って川井峠を越えて道の駅まで行って仮眠するつもりだったが、そのペースだと朝が近くなる。
そんな時、公衆トイレと自動販売機そしてよく見たらその横に休憩所が。ご自由にお使いくださいと書いてあるから、ここで仮眠しても問題ないだろう。多分・・・
誰もいない真っ暗な休憩所だがとっさに「お邪魔します」と声が出る。
2時が近づこうとしている。さっさと寝る準備を終えてそのまま寝る。

2時間ほど仮眠をして走行再開。
寝ているときに外が騒がしかったが何だったのだろう。シカか何かだろうか。
4時は真っ暗のようでなんとなく明るさが始まっている。
今回はキャットアイVOLT800を2灯で予備バッテリー2本。ナイトライドが増えても、光量をアップしても大丈夫だが、あくまでも予備というだけで可能な限りナイトライド時間は増やしたくない。川井峠を登っているときには明るくなり始める。
この1ヶ月半で川井峠のダウンヒルは3回目。なんか地元の峠みたいだ。

下っていると道のキレイさにこれは旧道が絶対あるな、と旧道の匂いを嗅ぎつつ走っていると、あてにしていたコンビニはどうやら旧道を通るとパスする場所にあった・・・まぁ補食的には問題ないのだが。可能なら夜明けの自分への労いコーヒーは飲みたかった。
そしてもうすぐ終焉。神山町府能バイパスをそれる旧道府能峠が最後の旧道区間だろうか。
ところどころ国道438号だった名残が残っており、小さい峠だしとあまり期待していなかったがかなり面白い。
府能トンネルを越えてからのダウンヒルは、そりゃこれは大きい車は無理でしょ!と声が出そうな道幅。これは次回は絶対起点スタート終点ゴールでもう一度走りたいなぁと思える峠だった。

佐那河内村を抜けて徳島へ。ようやくコンビニで労いコーヒーを飲み終点となる本町交差点へ。
アップダウンでもう少し遅いと思ってタイムスケジュールを作っていたが、終わってみれば23時間15分。別にスピード出したわけではないが根本的に信号が少ない、交通量が少ないことが意外と思ったほどスピードの低下がなかったのだろう。そしてダラダラと過ごすことが出来るコンビニも仁淀川と本山の2軒しかなかった。

振り返ってみて国道439号を走る今回の企画、旅としても冒険としてもなかなかエキサイティングで楽しかった。

時間があればもう少しゆっくりと写真をもっともっと撮ったり集落の人と会話をして情報収集したり、せっかくのキングオブ酷道ヨサクを膨らませたかなぁ、と少しそこはもったいない気持ちがあるのも確かだ。

先月のSR600剣で、京柱峠の途中にあった商店でのお母さんとの世間話、あれはすごくためになった。

自分が想像していたことが的中していたこともあるし、そんなもんじゃないよ的な話も。ああ言うのを聞くと走っていても歴史をもっともっと感じながら、走ること自体が目的として膨らんでいく。このあたりはオートバイや車での走破とは違う、自転車ならではの走行をもっともっと感じられるはず。次回はもっと途中下車していきたい。

これで四国一周2周目は松山をスタートして反時計回りに徳島へ。

一般的な一周ルートである四万十市から高知から室戸経由ではないので走行軌跡がちょっとへんてこりんだが、こんな四国一周する奴がいてもいいだろう。いやむしろ四国一周は海だけではない、山もあるぞって方が面白いって思う人もいるだろうし、あまりエラそうには言えないが、普段四国一周サイクリストが絶対お金を落とさないところで落としたと考えれば意味はあるのだと思う。しかしホントエラそうに言えるほどお金使ってないな、申し訳ない・・・

さぁ、次回は徳島から松山まで、どんなルートかはお楽しみ。アイデアは固まっているからね。

 

今回は快適なお宿。過去最高レベル。食べログならぬ「寝るログ」をもしオレが始めたら、この宿は5つ星でみんなにおススメさせてもらうわ。

ヤバい
ネタではなく寝転んで写真撮るだけで睡魔が・・・
このあとちゃんと「消灯」して電気代節約。

走り出す頃には外は明るくなり始める

もしかして明るい時間に川井峠を走るのは初めてか。過去2回ともナイトライドだった。でもほんとは写真ほどあかるくはないんだけど。

川井峠の下りで朝日が。すごくパワーを感じる太陽だった。

府能トンネル
新府能トンネル、バイパス区間の上にあるこのトンネル、というか旧道、あまり期待していなかったがここが一番面白かったかも。徳島から神山へこの道を通らないといけないと考えると、大型車は走行不能だし物流的には神山~剣山~落合集落は今の比じゃないほど酷道だったと想像できる。


峠の上からの景色
あの下までひたすらクネクネとしていて、運転に自信のない人だったら離合も無理だし大変だったろうなぁ。

国道、だったんだね・・・ほぼ村道特別つかないんだけど(;'∀')

いや、絶対無理だろ。恐れじゃなくて「絶対無理」
そもそもこの看板のある場所で既に無理でUターンもできない。もう少し早めに出すべき看板だろ(笑)

旧道の険しい箇所を終えたところで。
旅の安全祈願だったのかな



感動の欠片も何もないゴール。
徳島市の本町交差点