ブルべの三船さん、シクロクロスもしていますよ

先日シクロクロス会場で「ブルべの三船さん、三船さんと言えばブルべ」と。
今ではもっぱら「そちら(ブルべ)の人」と言う認識のようだ。

もっぱら最近のサイクリストの中にはオレがヨーロッパでプロで走っていたのを知らない人もいるし、若い選手の中にはそもそも物心ついたときには引退していたなんて世代も。

そういえば以前ブルべで
「三船さんロードやシクロクロスもされるんですか?」と聞かれたが・・・
いや、むしろブルべもされるんですか?と驚いて欲しいポイントなのだが・・・月日が経つとこうなるのか。
まぁどっちでもいいんだけどね(笑)

 


2月末、ラファ大阪にて
シクロクロスエンドオブシーズンパーティ」が開催されました。
シクロクロスシーズンの余韻をそのままに、皆さん超がつくほどに熱かったです。
その中で今回のシクロクロス世界選手権の監督として、デンマークで見たこと感じたことをラファ大阪の衣本くんとのトークセッションでお話しさせていただきました。

なんだかんだでシクロクロスには25年ぐらい携わっていて、オランダに住んでいた93年はシクロクロスのトップライダーのリシャール・グローネンダールと同じクラブで、彼の専属ピット要員の家に居候していたし、97年からトニステイナーで走っていた時は元世界チャンピオンのポール・ヘレイガーがチームメート。ワールドカップ・コクセイデの前はいじめだろ、これは!!って言うぐらい引きずり回されて、原生林で何度かリアル放置そして行方不明に。
おかげでベルギーのUCIレースでトップ15で走ったり全日本選手権も優勝したり。
そんなシクロクロスだけでもいろいろと経験してきたなぁ、と。
でもそんな経験ってやつも過去形ではなく、いまだに経験というものは成長しています。
マスターズを楽しんで走り続けることで既にマスターズだけでも10年ほどになるし、ちょっとカウントしていないけど10勝以上はしたかな(エリートカテゴリーでは38勝)試走中にぬかるんでいる凹区間、クリアできていたのが試走で失敗するにつれて深くなり、そのまま刺さってフロントフォークが折れて顔面着地したとか(代車なしで優勝したが)野洲川でのUCIレースで海外招待選手に食らいついてプレッシャーかけていたら、明らかにギャラリーいないコーナーでいやがらせの急ブレーキをされて突っ込んでいって落車。その時左ひざをぱっくりと。流血しまくりで2位でゴール。しかしその後すぐに救急病院で縫合手術し、5日後の由良川は抜糸前せず出走し優勝。そしてその後ベルギーへ渡りワールドカップやスーパープレステージュ転戦。
消毒液の容器を口にくわえてたらたらと膝にかけながらピンセットとはさみで自分で抜糸したなぁ・・・
そして今シーズン最終レースの東海シクロクロス・ワイルドネイチャーは最初から運も何もないレース。
今までのシクロクロスキャリアで、初めて6回も落車。
横から突っ込まれたり目の前で突然落車されて突っ込んだり、割り込んでこられて(入れるスペースなんてなかったのに)入った瞬間に落車とか・・・
まぁきっとこれからもまだまだ乗り続けるし、もっともっと経験ってものは大きく膨らんでいくんだろうな。


ヨーロッパ、とくにベルギーですが、長いシクロクロスの歴史で今ようやく?収益の期待できるスポーツに入ってきたのだと思います。
それは競技をする際、非常に追い風になる部分だけど・・・
世界のトップは、それこそ女子ですらチームでバスを購入したり超大型テントを用意するだけ、用意しないと成り立たないところに来ています。男子は当然それ以上です。ゴールデンタイムのテレビにシクロクロス選手ばかりが出演するような番組もあるほどなので。
突然ヨーロッパ並みの経済効果を生み出す世界にはならないのは理解できるけれど、一歩でも近づければいいのにな、と。

国内で20年以上携わり、進歩している部分もあれば後退しているんじゃないか?という部分も正直あります。
今後はもちろん自分自身もマスターズのカテゴリーで競技として楽しみたい部分は持ち続けているけど、同じようにシクロクロスの世界に何かを返せて、より進歩していくためのお手伝いができれば、と思います。

シーズンが終わった!と油断するなよ!
シーズン開幕までカウントダウン、あと7ヶ月!!

 

f:id:masahikomifune2:20190305171620j:plain

2001-2002シーズンのフォウルミー(フランスUCIレース)22位。
10周のレースでネイスやデクレルク、デクネヒトにベルデン、ファンノッペンらの有力どころが集結。スタートから速かったけれど1周で20秒遅れなかった。なんかあっという間に半分を過ぎたのは覚えている。

f:id:masahikomifune2:20190305172047j:plain

2006-2007シーズンの国内UCIレースだった関西シクロクロス野洲川
このシーズン、世界選手権はベルギーだった。



f:id:masahikomifune2:20190305172229j:plain

2006-2007シーズンの世界選手権 (ホーグリード・ヒッツ/ベルギー)
前半にシューズが壊れるトラブルでリタイヤ。これが最後の世界選手権だった。

f:id:masahikomifune2:20190305172753j:plain

2010年末よりマスターズカテゴリーに出場。
引退してもマスターズは違う。そもそもアルカンシェルの色は繋がっていない、この意味は大きいと思う。
まだ全日本選手権が整備されていなかったのでAJOCCが全日本に併催でマスターズ選手権を開催、事実上の全日本選手権だったが、2010-2011,2011-2012の二度制覇。
競技を楽しむ、がスタンス。

f:id:masahikomifune2:20190305173307j:plain

今年の世界選手権は監督としての参加。
そして今回バイクを持ち込み、選手と一緒にコースを試走した。

f:id:masahikomifune2:20190305173432j:plain

今回はスタート地点を担当し、選手のスタート前のアップウェアなどを回収し、最終コーナーあたりで状況説明など。
選手っていうのは本当に良いな、と思いました。
でももう一回こういうところを目指す選手になるのは興味ないかな(笑)

 

f:id:masahikomifune2:20190305173937j:plain

監督としては至らないことも多かったけれど、少しは選手の役に立てたかな。