引退してはいるものの、毎シーズン最初のレースは緊張するし準備万全で挑むことは難しい。
だから初レースは言い方は悪いが「捨てレース」になるし、それがゆえに次のレースからはその修正だったりやるべきテーマが見えてきたり。
今年のロードではニセコクラシックでの走りをピークにしたくして準備をしたけれど、毎年初レースは美山ロードで内灘サイクルロードと言う流れだった。
今年は美山ロードには出場しなかったけれど、内灘そしてニセコ前日のタイムトライアルが最終調整の場となってくれた。
スムーズにいけたのは、今シーズン使用しているサンレモ76は昨年も色違いで同じモデルだったからポジションも何も考えなくてよかった。
ハンドル、サドルまで一緒だったし。
今月いよいよシクロクロスシーズンに突入。
本来ならJCX小貝川を初戦にして、身体を慣らしていこうと思ったけれど、ご存知の通り台風の影響でレースは中止に。
それで楽に走りたかった幕張が初戦に。これは少し計算外。
幕張はコンパクトなフィールドでインターバルはかからないというか常にスイッチオン状態のコース。
さすがにここでいい走りをしたければ、すでにレースで身体のスイッチを入れておくか、練習で既にレースモードができる環境に身を置いているか・・・複数人で模擬レースができる環境にあるのか。
今回それがまったくなく・・・
それに加えてレース3日前に2020年モデルのバイクが完成。完全にフレームジオメトリーが変更されているので正直きつかった。
ブラケット角度やサドル位置など。
そしてそもそもサイクルモード期間で前日もトークショーや立ち仕事も。
ちょっと初レースで身体に痛みを与えるだけならばなんにも思わないレースだったけど・・・
スタート位置はてっきりJCXのロールアップで、1列目か2列目かと思ったけれど4列目・・・抜きどころがそれほど豊富じゃないし、力技で抜きにかかるコースだから序盤頑張りすぎると一気に身体がオーバーヒートしてしまう(実際したが)
落ち着きつつも隙間にはどんどんと差し込んで進んでいく。
今回から新しいバイクに。
エークロ70もモデルチェンジ。
今までのものも正直不満はない。いや、どちらかというと優等生過ぎて文句つけにくい、と言うべきか。
個人的には選手時代から、少しだけ
「じゃじゃ馬。なんか落ち着かない」
って言う、ハンドリングもややクイックでBBハイトも高め、だけど人馬一体と言えるような一体感を強く感じるバイクがシクロクロスに関しては好き。
そういう意味で前モデルは直進安定性が高く、コーナーも悪くないが今年の世界選手権(デンマーク)のような急勾配な下り、それも途中で「く」の字に曲がっているようなポイントでは、世界標準なペロトン目線で言うと反応が少し遅いなと感じていた。
どうしてもマスターズのレースと言えどレースはレース、走るからには現役の頃と同じ感覚で見ちゃうので、そうなると新しいエークロ70はベターだ。
そんな新しいエークロ70の感覚を感じつつ、しかし今シーズン初レースで身体はまったく動かず、ただただ苦行のレースでした。
序盤には3番手争いにはタッチして、優勝した池本より先行するシーンもあったけど・・・
レース中もとにかくレース感が完全にスリープ状態だから、何度こけたり何度ギャップがクリアーできずに止まったことか。後続の人たちには申し訳ない<(_ _)>
そんな苦しい初レースだったけれど、ゴールするとなんだか痛気持ちいいんだよね。
今回は5位と、客観的にはちゃんとシーズン中なら優勝争いには絡めたかなと感じたんだけど・・・それだけに反省点もありダメダメな、きっと今シーズンもっとも走れていないレースになりそうです。
これからの予定は
- 11月24日 関西シクロクロス 美山向山
(前日スクールあり) - 12月1日 関西シクロクロス 信太山
(前日スクールあり) - 12月15日 東海シクロクロス WNP
(前日は関西シクロクロスマイアミにてスクール) - 12月22日 JCX 広島森林公園
新しいバイク
エークロ70もモデルチェンジ。まだ細かいポジションは不満が残るが、新車はいつも気持ちがいい。
大事なタイヤは昨シーズン同様にチャレンジ・グリフォ33 チューブラー
今年から代理店が変わり、アキボウさんが取り扱い。
チャレンジはほかにもライムスやベイビーライムスもあるが、まずはこのグリフォがベンチマーク的なモデル。こいつの空気圧を調整して滑りやすい路面でタイヤの変形そして体重移動、トラクションで乗り切る。それでも滑るような路面で初めてライムスの出番、だと思っている。
スタートからあまり余裕はなく・・・それでも半周でかなり前まで上がることができた。
前を行く池本を抜くには、アウト側の広いスペースでは抜ききれない。ならばイン側に素早く位置を変えて・・・そのためにはコーナーを抜ける前に体重移動でイン側に差し込み開始。
少し落ち着き始めると、脚は動かないのがわかり始める。
そして細かなポジション修正箇所がわかり始める・・・
次のレースに繋がるといいな。
苦しかった、しかし楽しかった。