7回目のフレッシュ

人生7度目のチャレンジとなるフレッシュ。今回は三河安城をスタートして、ランドヌ東京さんのフレッシュ・ナイスプレイスとなる山梨県石和温泉へ。
360kmほど。高低差はほとんどなく、西風の影響でほぼ追い風となるルート。
コンビ二もそれなりにあるしルートも自転車で走りやすいので、フレッシュのルートとしては入門者向けルート
と言ってもいいのではないだろうか。
チームが確実にゴールするためにも、参加者がそれなりの脚力と経験がないのであれば、ルートはあまり冒険しないほうが良い。もちろん見たいポイントも立ち寄りたいポイントもみんなが集まればアイデアは尽きない。
しかしそれをちりばめようとすると、自分の知っている範囲だけかもしれないが
まぁだいたいDNFの可能性は上がっていく。
400kmのブルべよりも簡単なはずなんだけど、それでもやはりチームで走るということ、22時間地点が存在すること、などを考えると普通のブルベよりは難しいのかもしれない。

 

ここ最近はサポータークラブメンバーと一緒にチームを作って参加することが多く、ランドヌ東京さんのフレッシュが中心だ。

三河安城駅を9時にスタート。今回直前で仕事の都合で1人DNSだったため4人でのスタート。
朝からすごい風。高い建物の隙間の風の音が強烈だが、このあとこの風が追い風になってくれることを考えれば決して悪い話ではない。メンバー誰もがそう思ったはずだ。今回の向かい風は、豊橋から伊良湖岬までと、清水から石和温泉までの可能性があるだけだ。

このルートで気をつけないのは、追い風で調子に乗ってペースを上げると貯金過多になってしまい、予定を大幅に突き抜けてしまって完走扱いを受けられなくなることだろう。
22時間地点にはやく着きすぎて、規定以上に長く止まってしまったとかだ。
そんなことにならないよう、追い風では抑えながら走っていく。
豊橋からは予定通りの向かい風。押し戻される、という表現でちょうどよいぐらいの風。普通なら怒りすら覚えてしまうような爆風だが、伊良湖岬までの辛抱と考えてか、誰も不平を言わない。ひたすら耐えるように無理しないペースで進んでいく。
伊良湖岬では少し遅くなったが昼食。そして待ちに待った追い風巡航の始まり。
が、最初こそは追い風を存分に感じていたが、時折風を感じない、もしくは北風七日横風に感じる。

遠州で東風の時、それは雨が降るとき。
青空でも数時間後には雨がやってくる。

以前静岡のブルべで、地元の人がスタート前に東風だった時に教えてくれた。
ああ、今日は雨降るねぇ~
と。
え?全然雨降るように言ってないし、空も青空なんだけど・・・
そしてそのブルべ(200km)を6時間40分台で終わらせ、帰り支度をしているとポツポツと雨が降り出し、ほとんどの参加者は冷たい雨の中をゴールしたと聞いた。

その時の記憶がよみがえる。
ん?もしや雨が降るのか??
東風。そしてひんやりと肌寒い。
しかし温かいと感じる日差しと青空に、到底その時の記憶がリンクしない。
きっと少し肌寒い向かい風は何か一時的なもので、きっと浜松を過ぎたら変わるだろう、と。
しかし、地元の言っていた
東風は雨
まさに的中した。

徳川武田の激戦区である掛川市横須賀を過ぎるころから本格的ナイトライドへ。
あとから思えば正解だったのだろうか、このタイミングで夕食へ。
御前崎のコンビニに到着した直後、ポツポツと雨が。そしてあっという間に本降りの雨に。
コンビニの軒下で雨宿りするにはスペースもないし、何よりも無駄が多いし結局濡れてしまう。もう少し大きな屋根を発見したので雨が小降りになったタイミングで移動して仮眠しようということに。
雨雲レーダーを見ていても最悪の場合改善しないかもしれない。この先にびしょ濡れで仮眠はできない、と考えると体が濡れていないうちに寝たほうが得策だ。
30分ほどだが仮眠。爆睡モードに入っていた。

焼津までは一番つらいライドだった。
雨が降り続いてウェアも濡れてくる。気温が思いのほか低いのもつらい。
10年近く走っていなかった大崩海岸前回は崩落直前で新しいトンネルになってから初めて。そして爆向かい風のいちご街道を抜け由比からはこのルート唯一?の峠である大代峠へ。
この大代峠、まったくのノーマークだった。というのも、今回のルートで見るとたった1回の峠、きつかろうがゆるかろうが大した意味はない。そう思っていたが雨と向かい風で消耗したチームにとって、それはとどめを刺すに余りある刃となった。

メンバーの一人は急勾配になると漕ぎ続けられず自転車を降りて押していく。
SR600をも完走できるメンバーですら、だ。まだ夜明け前の大代峠はまるで果てしなく続く地獄の峠だ。まるで幻の世界がループしているかのように、時間軸がずれているかのように、夜明けが訪れない。
あとでわかったが、約6㎞で350mほどの高低差。きついと言えど単体で考えればそれほどではない。昨年同じメンバーで越えた大観山が西伊豆のアップダウンに比べたら・・・
この状況でやってきた大代峠は素顔の何倍もの破壊力を放ち、そして朝日と共にその恐怖は夜と共に消えていった。

富士川沿いでは力尽きたメンバーを切り離し、22時間ポイントのコンビニまで2時間44kmとここまでの全工程で最もペースを上げないとたどり着けないという現実にぶち当たる。
直前のコンビニに変更するのか・・・
まずはダメもとで進んでみることに。
3人になって先を目指す。いくつかの小さな登りはあるが耐えるしかない。そして22時間まであと3分、予定通りのコンビニに到着。
ここからは少し余裕があるので気持ちは楽だ。24時間を前に石和温泉に到着。何度も試練にぶち当たったが、今年も何とか完走することができた。

金曜日から自走でざっくりとしか天気予報を見ず、雨予報だとは思っても見なかったのだが・・・今回ランドヌ東京さんのフレッシュで完走率が低かったことを考えると、予想ではあるがどこのチームもあまり雨を予測していなかったのかもしれない。
今までに通算で160回以上のブルべ完走回数(1200以上、SR600、フレッシュ含む)の経験、リタイヤはSR600を足しても6回ほど、特に通常のブルべでは1回だけしかリタイヤはしてない。その完走を絶対とする走り方は、走力だけじゃない経験や知恵であると思っている。今回も窮地には立たされ一人失ってしまったが、チームとしてそして個人としても完走することは果たせた。

今回のライドで改めて遠州の東風には要注意ということ、そして今回のライド後に、ラファのエクスプロアシリーズのジャケットやバーバッグなど、今回のような過酷なコンディションでのライドをサポートしてくれるギヤが到着。
今後のライドでも今回のような窮地が経験となってさらに自分のチャレンジを円滑にしていってくれることだろう。

スタートは三河安城駅前のコンビニ。
スタート前に駅をバックに
よく考えてみたら、一度も三河安城駅って下車したことないな。

今回のメンバーと
一人しごとの都合でDNS
最近はいつもサポータークラブ関東支部ブルべ班と一緒に走っている。

今回のライドでのドリンクは、昨年末から使用開始しているピンクイオン
味的にはスイートの方が個人的好みだ。

伊良湖岬ではしらす丼
ではなく、みさき丼って名前だった

 

伊良湖岬をバックに

いよいよここから爆追い風、サイコー!という気持ち
まさかこの先向かい風そして雨になろうとは思ってもいなかった。

 

いよいよ静岡県

晩御飯はカレー

御前崎では雨。

急きょ仮眠タイムに

さった峠入口

大代峠

 

いよいよ最後の山梨県

疲労困憊。しかしゴールはもうすぐ!!

帰りは輪行
MARUTOさんのRK03
ディスクブレ-キの輪行に適している。

どう帰るのか悩んだが、甲府から塩尻・名古屋経由で京都へ。
意外とあずさ~しなの~新幹線は速いし快適。