5回目のSR600紀伊山地は失敗に終わる

5回目のチャレンジとなったSR600紀伊山地。結果としては半分走ったところでDNFとなった。

紀伊半島は四国と並ぶ酷道の宝庫と言って過言ではないだろう。

まだフロントバッグを装着してスニーカーでトークリップなペダルとともに走り回っていた中学時代を思い出させてくれる昭和なレトロな感覚いっぱいの酷道
最近は国道と酷道をかぶせているものの、県道でも林道でも酷道はあちこちにある。
SR600紀伊山地のルート上にもまだまだ酷道は存在する。もしかするとそんな酷な道を走るのがドキドキワクワクと楽しく、それが単独に、そして日暮れのあとに行うと酷なレベルが何段階も向上する。それが自分の中の琴線に触れているのかもしれない。

 


そして今回、このルート上でも最高に酷な那智勝浦から色川を通って小口へと抜けるルート、県道45号そして44号、元々は舗装していたはずなのだが、災害などの影響か舗装のコンディションは悪烈で・・・と言うか舗装路と言っていいのかも怪しい。あちこちグラベル化しているのだから仕方ない。
そして今回台風の影響か大雨で、路面がまともに見えない、土砂が流れ込んでいる中で、穴のギリギリを抜けようとしたら穴のふちの部分のアスファルトが動き、思っているラインから外れてしまい谷へ行きかけた。行きかけたときにとっさに「やばい」と思った瞬間、目の前の穴にはまって勢いでバウンド。そのおかげですんでのところで転落は免れたのだが、その代償は大きかった。

思い切りバーストしたのだが、その勢いでリムのタイヤをひっかける部分が大きく内側に曲がり、応急処置を試みたがタイヤに空気を入れるとすぐにパンク。大雨の真っ暗な中での作業・・・
クマやイノシシは大丈夫だろうか・・・
こんなことにならないように、慎重に慎重を重ねてもまだ足りない。そう思えるほどマネージメントしたのだが・・・結局は最悪のトラブルとなった。

脱出するのに前輪はパンクしたままで40㎞。
余談だが人生パンク最長距離はベルギーでの50㎞。
そう考えると40㎞は大丈夫!と大雨のパンク峠越え。
下りはハンドル操作を誤ると一発で谷底。何度かヒヤッとするような、例えば前輪スリップとかあったが、何とかなった。

 

  1. 安全を上回る安全
  2. トラブルに対応できる工具

この2つのキーワードが今回のDNFに関連していると思っている。
しかし中学生の反省文のように簡単にはいかない。
「これは安全だ」と結論付けた更にもう1ランク上の安全を設定する。これは簡単なようだが難しい。自分的には常に余力をもってマージンを持って走行しているつもりだが。
過去にも例えばシカに追突したとか岩が頭上から落ちてきて、あと2秒遅かったら脳天直撃だったとか・・・エクストリームなチャレンジをしていると想定範囲を越えているのが想定内である(気がする)

そして工具。
持参するものが増えれば増えるほどに走力が落ちる。
今回持っていればもしかすると?と思ったのはプライヤー。内側にひん曲がったリムを引っ張り出すためだ。
この辺りは今後の課題でもある。


朝方まで台風が近づいてきているのか?というほどの雨と爆風だったが、朝はまるでそれが嘘のような快晴。
まぁ、そういうもんだよね(笑)

 

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泉佐野を出発時点で既に怪しい天気だった。
最低気温はあまり下がらないと判断しブルべジャージにアームウォーマー、ニーウォーマー、レインキャップとレーサーキャップ、長指グローブそしてレインジャケットの防寒具。装備はいつでも想定範囲を設定して、それ以上は持たない。

走力と総重量は反比例。速さを得るためには軽量化するしかない。あとは経験で克服だ。

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葛城山
毎回気になる14.9%の登り

この小数点以下、いつも本当なのか気になる。

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吉野の下千本にある“花山 山本”さんで昼食。GF吉野でもいつもお世話になってます。
昼だけある定食をいただく。

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伯母峰が近づくと怪しい雨雲が。山の上の方そして山の向こうは確実に降っている色してるな・・・

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最高の景色の丸山千枚田

5回訪れて半分は闇の中(笑)

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さすがこれだけ激しい雨の中ずっと走っていると、手のひらがヤバいことに。
途中コンビニや道の駅のトイレの手を乾燥させるやつに突っ込むと、少し落ち着くのが早い。

 

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那智勝浦のコンビニでは激しい雨が(゚д゚)!
20分ほど待機する。

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色川を過ぎて峠を越える最後の集落。
ここの自動販売で缶コーヒーで集中力アップ。
しかしこのあと・・・

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修復して走れるようにしよう!と大雨で嵐の中、手持ちのもので試みるが・・・
ここでもしだが、プライヤーがあれば行けたかも。あと欲を言えばヤスリ。
傷がついたところを削ってやれば、最悪チューブを交換して走行はできただろう。
軽量でかさばらず面の大きめプライヤー、そして平面のヤスリがあるといいな。



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ちなみに県道44,45の荒れた区間はこんな感じ。
これは土砂がのっかっているけど、場所によってはえぐれているところも多い。