ニセコクラシック、年代別で優勝しました

3回目のニセコクラシック、140kmのノンUCIレースですが、140km50歳オーバーカテゴリーで優勝しました。

今年は何と言っても自分の中ではパリ~ブレスト~パリ(以下PBP)で前回に続いて先頭グループでのフィニッシュが最大の目標。


PBPは時間軸的にあまりにも長すぎて、瞬間のスピードだけで言うとできそうな気もするけど、だけど長時間すぎて成功するのか失敗するのかなんて自分でもわからない。
4年前はそれがたまたま準備したことが成功したということ。だから今年も同じようなルーティンでチャレンジするけどわからない。まぁそれが自転車の「競技」としての部分だし、そこは素直にブルべであっても楽しいし、ピュアに単なるブルべだと思っては準備はしてない。

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@Satoru KATO

 


ニセコクラシック140km 50+
やってることは19歳以上のUCIカテゴリーの連中と一緒に走るので、全然年齢で区切っているのに楽じゃない(笑)
去年はオフィシャルスタート後も別カテゴリーとは時間差でスタートしたので、ゴールまで同年代とのみのレースだったけど、今年はオフィシャルスタートでは全員が同時スタート。
去年ですら前からこぼれてくるライダーが遮蔽物となり、早々に単独アタックを見逃してしまった。まぁどんな形でスタートしようが、一長一短はあるもの。今回に関して言うと、選手時代のバイクコントロールが非常に役に立ったのは事実だし、だけど若い有力選手に登りを牽かれると、体が悲鳴を上げ、今回はあえて悲鳴を上げる直前で後方に下がってしまった。
いつでも後の祭り、英語で言うと「アフターフェスティバル??」違う?まぁいい。強烈な向かい風の影響で峠の前半は差が開かなかった。あそこはもしかすると食らいつくことができたかもしれない。しかし後ろの集団も決して遅かったわけじゃない。見る見る間に人数が削られて50人ほどになっていった。
峠の前、スプリント賞のあとに油断してしまい、同じカテゴリーの選手が集団にいないか下がってしまった。それが最大の敗因。その時点で自分以外はいなかったので良かったが、もし数人いたら置いて行かれていた可能性もあった。

走っているうちにカテゴリーの違いなんてどうでもよく、一緒に競るとなんだかゴールまで戦いたくなる。きっとみんな同じだろう。
後半のアップダウン区間、若い選手に食らいつき戦いながら、最後の補給地点からの直登の登りで少し様子をみて、そのあとの短いパンチ力を要する登りで点火。
ラスト7km、約40人の集団と単独走行との追いかけっこなんて最高に楽しすぎる。現役の頃も嫌いじゃないけど本当は2~4人ぐらいであとに戻れない状況でのローテーションで、ぎりぎり逃げ切れるというシチュエーションで足を残さない・残せない状況でスプリントに持ち込むのが自分の得意パターン。そうしたかったけれど、思いのほかみんな消耗していて結局単騎に。

前日のタイムトライアルでは機材の差もあり5位。なんとか3位には!という思いだったので失望もあったがそこは切り替えて140km。こちらもタイムトライアルの時と同じようにドロップハンドルの下をしっかりと握り、少しでも空気抵抗を少なくし、タイムトライアル以上に集中して目の前のギャップ(登り)をゴールと見立ててペースを維持。
ギャップに来れば気持ちをリセットし次のギャップをゴールに見立て・・・の繰り返し。
集団はペースの上がるところでは離れて見えるが、登りがきつくなれば同じタイム差だと近づく、これは目標物になるので危険だ。
そしていくつかのグループをパス。気持ちは後ろについて休みたいが、自分の想定しているスピードよりも遅いなら思い切ってパス。
そしてラスト1kmの登り。気持ちも体力も限界。だけどここからさらにリセットし出し切るように走る。
ギリギリゴールラインまで逃げ切った。後続も後半追い込んできたようだ。
正直サイコーにアドレナリンを垂れ流すレベルの追いかけっこで楽しかった。
最後まで一緒に競り合った仲間と握手して声をかけあう。
プロのロードレースとはまた違う光景だ。だけどいいと思う。
プロの時は負けるということは、自分の生活を失うということ。他人を素直に祝福できる人は失わない人たちで、失いかけている瀬戸際にいるときなんて、そんな余裕はないだろう。少なくとも自分にはなかった。祝福する気持ちよりも悔しさだった気がする。

最近はこういうイベントで一緒に走れる・戦える人たちと楽しめる。実際終わってから知り合いになったりもしている。
今まで自分の知らなかった世界でこうやって同じ舞台で走るということは、考え方も違うしそれはそれでい刺激だったりになっている。
走行中もたくさんの人と会話をした。特に同年代の人とは走行中にエールを交換したり。

表彰式、今年もプレゼンターだったのだけど少し流れがいつもと違ったのは自分も表彰対象者だったこと(笑)
もうスーパーに慌ただしかった。
シャワーを大急ぎでして表彰用にウェアを着て、その上からプレゼンテーターとしてのウェアを着て。

表彰台、それも頂点は、
気持ちいい

色々な大会でこの位置に登ったけれど、大会の大小は関係ない。自転車競技は2人でも200人でも勝者は一人。本当に勝てない、勝つことの難しい競技だ。
勝とうと努力した結果に登壇できるのは一人。だからこそ価値があるしリスペクトに値する。
登壇した人を間近で祝福でき、そして自分も祝ってもらえる。多分忘れえない素晴らしい大会となった。

今年も大会主催者の皆さん、特に事務局でキリキリ舞いしながらも連絡事項のメッセンジャーにまで対応してくれている前田和輝くん、トークセッションのパネルを大急ぎで作ってくれた山根さん、今回も空港まで迎えに来てくれ金曜日晩に食事をもてなしてくれた脇山くん・・・今年は特に羊蹄山を見て最初に思ったのが
今年もここに帰ってきた
と。
そんな戻る場所にも感じはじめたニセコクラシック、また来年以降もお手伝いできればと思っています。
参加された皆さん、お世話になった皆さん、どうもありがとうございました!!

走行データは、ポラールFlowにアップしています。こちらをご覧ください。

https://flow.polar.com/training/analysis/3645686066

 

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@Satoru KATO