平成最後のブルべ「BRM429近畿(和歌山)300」大台ケ原へ

「平成最後の」も、そろそろ出尽くしてきた感がある。

平成最後のブルべ、「BRM429近畿(和歌山)300」
このブルべは昨年も出場し、いつもファーストランで協力する仲間3人で走り、グロスアベレージ25キロで駆け抜けられるのか?というペースだったが、まさか後半の信号地獄にやられ、大台ケ原のペースダウンよりも、信号の方がペースが上がらないという結論に達した。
しかし今回は、後半が見直され、ペースもだが安全・ストレス面で大幅に改善されている。
海抜がほぼゼロメートルから1580mまで登る、なかなか単純ではあるが単純には進まないコースプロファイルだ。

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今回のミッションは、いくつかのパーツテスト。クレストヨンドさんからはチタンコーティングされたチェーンとスプロケット、そしてパナレーサーさんからは、先日発売されたEVO4シリーズのタイヤ。今回はレースAの25cをチョイスした。
そして先週ブルべ用のムーラン69を落車でRディレイラーを壊し、急きょムーラン69ディスクを使用した。

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今回使用したムーラン69ディスク

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タイヤはパナレーサー・レースA EVO4 25cをインプレ。

第4世代はかなりコンパウンドが見直され、いままでのものとは別物とも言えるだろう。

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クレストヨンドさんからテストで送られてきたチタンコーティングのチェーンとスプロケットスプロケットはあえて古いものにコーティングし、違いを分かりやすく。

結論から言うと、走力は大幅に改善されているしストレスのかかったシフト時に大きく差が出るようだ。

300km走っただけだが、チェーンオイルがへばりつくようにも感じない。オイルは塗付しているのだが常にサラサラで、これは今後自分のバイクは必須となりそうだ。

何とムーラン69ディスク、昨年から使用しているがブルべでは初投入。
昨年思い立ったように紀伊半島の中を900kmほど彷徨うライドを敢行したのだが、その時以来のロングライドだ。

登りが厳しいので昨年ブルべにも投入したサンレモ76を使おうと思ったが、実は翌日に雑誌撮影が入り、スケジュールの都合でキープしないといけなくなった。
そんなミッション等の影響はあるものの、今回のルートなら13時間ぐらいでは走れるはず。特に折り返してからは平均時速は上がる。


朝4時スタート。
実は少しは早めにスタートしスタート地点を目指したが、途中のパーキングエリアで睡魔で仮眠。起きたら寝過ごしていて大慌てでのスタートになってしまった。

真っ暗の中で高野山方面へと進む。
こんななじみの薄い遠方のルートでも、ブルべやイベントで走ることが増えると「馴染みのある」ルートになってくるのは面白い。
STRAVAのヒートマップで、遠方なのに赤く染まってくるのは興味深いことだ。

10kmほど先頭を牽き交代。が、後ろには一人しかおらず5kmほど牽いてもらった後は独走一人旅の始まりだ。

正直なところ、はっきり言うとディスクブレーキ車の方がスピードが上がらない。
これは慣れの部分も大きい。30年以上トラディッショナルなスタイルのバイク、キャリパーブレーキでフォークブレードのしなりを感じながら走るバイクに慣れていると、その走り方では進まない、正確には進ませ方が違うのだと思うのだが、それができない。
そう言う意味では自分は「平成」ではなく「昭和」なのだろう。きっと最後の昭和の日には最高の結論じゃないか!と一人旅で思う。

途中コース沿いで火災がありパトカーや救急車が。いったん止められて徐行するように説明を受ける。消防隊員が慌ただしい。

走り慣れた吉野の町を走り抜け、大滝ダムから登りが始まる。
やはりペースは上がらない。まぁバイク以前に自分の体調にもよるのだろうが。
こういう時は無理をしない。一定ペース、そして目標タイムを修正し気持ちの上でも余裕を持たせる。

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大迫ダムをバックに。この辺りから勾配はいっきにあがり、大台ケ原まで登り続ける。

大台ケ原への登りはR169から頂上で1時間24分。昨年3人でイージーペースで登った時よりも2分遅い。まぁ悪くはない。
頂上には10時45分、スタートして6時間45分で折り返し。

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標高1500mを越えるポイントまで登ると周りの景色は素晴らしい。紀伊山地の天井とも言えるような高い山々と目線が近づく。

ダウンヒルはディスクブレーキの、油圧ブレーキはどんなコンディションでもブレーキ操作が安定しているのが利点だろう。
寒かろうが握力が低下していようが。ただストップパワーは高いので、同じ感覚で「ガツン」とブレーキングするとタイヤロックするのも簡単だ。
今回もトータルでタイヤロック3回。キャリパーなら0回だったろう。
今回使用したパナレーサー・レースA EVO4は腰はあるのにグリップ感が高い。レースDも同時にインプレしているが、両製品とも尖がったようなトレッドの下から感じる突き上げがかなり向上して消されている。
レースAは2002年にベルギー滞在時に製品の大方の意見を取り入れてもらって完成した思い出の製品だ。4世代を経てさらに進化していた。

今回のミッションの一つは、ダムカードゲット。それも天皇御在位30周年の大滝ダムのカードゲットだ。
下っているとせっかくだし大迫ダムのカードもゲット。両ダムの寄り道で15分は遠回りになった。

今日は夕方には雨が降る予報。それよりもスタート地点のパーキングが花火?の影響で18時半からしばらく車の出し入れができなくなる。
出来れば今日のうちに帰りたいし、18時半に車を出すためにも、ペースが上がらないなりにペース維持はしなければならない。
準備を考えると18時には遅くともゴールしゴール受付をしたら最悪車は脱出できる。まぁ余裕を見て17時45分には車に戻る、17時半ゴールと言うことは13時間半ぐらいでゴール。ここを目標タイムにペースを作る。
15時半、雨が降り始める。ついに来たか。
今回はマッドガードを装着しているので足先やお尻が抜けるのには時間がかかる。それだけ疲れにくいということ。特にお尻や腰が濡れるとスピードダウンはてきめん。
そして雨の影響を懸念していたチタンコーティングされたチェーンとスプロケットは、最後まで走りの抵抗とシフトのストレスは感じることなく、どころか感覚を集中してみると、どれだけ抵抗が少なく走っているのかがわかる。これは今後自分のバイクはすべてチタンコーティング決定だな。

桃山あたりでは雨も激しくなり始めるが、逆に海南市に入ると雨は上がり、路面も濡れていない。ラスト40km雨も覚悟したが、結局は30kmあるかないかの雨で終われた。


18時09分、13時間09分でゴール。予定よりも若干速くゴールへと辿り着いた。
時間があるのでカップ麺をいただき、素早く撤収へ(笑)
バイクも思ったほどに汚れていないし、運が良かったか。
家路へのドライブは自宅が近づくにつれて雨脚が強まり、普段運転し慣れているところでも怖いほど。柾は知っている人達は大丈夫だっただろうか。


平成最後のブルべもこうやって無事終わった。ブルべは「帰宅するまでがブルべ」
令和最初のブルべはBRM518近畿(米原)600に参加します。